三春法律事務所 MIHARU LAW OFFICE

2020.7.9

交通事故トピックス

vol.7 交通事故の初動後の流れ①

1 保険会社の交渉

物損事故の場合,通常の場合は対物保険に加入していると思います。

保険には示談代行サービスがついていますので,基本的には自分の加入している保険会社が窓口になって相手方の保険会社と交渉してくれます。

2 過失なしを主張するとき

しかし,相手の方が一方的に悪い,自分に過失はない,0対100だ,と主張する場合には,自分の加入する保険会社は窓口になることはできません。相談には乗ってくれると思いますが,相手方保険会社との交渉は自分で行うことになります。

なぜかというと,示談代行サービスは対物や対人賠償保険に付帯されているサービスですが,対物賠償保険,対人賠償保険は自分が相手に負わせてしまった損害を保険金で支払うという内容の保険です。0対100,と主張するということは当然相手に支払う賠償金はない,という主張になりますので,その保険を前提とする示談代行サービスが使えないということになるのです。

相手の保険会社も相手の過失が100%だという前提で対応してくれる場合には,自分で交渉してもそれほど問題にならないケースも多いです。しかし,自分は0対100だと考えているが,相手はこちらにも過失がある,と主張している場合には交渉することが困難になる場合があります。

3 弁護士費用担保特約

今述べたように,相手の過失が100%である,という前提で交渉を行う場合には,自分の保険会社が窓口になってくれないことがありますが,自分でどう交渉するのかわからない,という場合もあると思います。

そうした場合に,ご自身の保険に弁護士費用担保特約がついている場合には,弁護士費用の負担を考えずに弁護士に交渉を委任することもできます。

不必要な場合に弁護士に依頼する必要はもちろんありませんが,ご自身での交渉がうまくいかない場合には,特約を利用して弁護士に任せてストレスを一部軽減することも一つの方法ですね。